自作ドローンの定番、X-RotorのESCですね。毎回どーだったっけ?ってなるので使い方メモを兼ねて取説を翻訳して残しておきます。
1、重要事項(作業時はプロペラ外す)
自作の基本ですね。モーターにプロペラつけたままESCの設定をしてはだめです。勢いよく回転して事故になります。
ブラシレス電源システムは非常に危険な場合があり、不適切な使用は人身事故や製品および関連デバイスの損傷につながる可能性があります。そのため、ご使用前にこのユーザーマニュアルをよくお読みになることを強くお勧めします。当社はこの製品の使用、設置、およびメンテナンスを管理できないため、製品の使用に起因するいかなる損害、損失についても責任を負わないものとします。また、当社製品の無断改造による損失については、当社は一切の責任を負いません
2、X-Rotorシリーズの特徴
X-Rotorシリーズの仕様と特徴です。読み飛ばしてOKです。ドローンで使う際はあまり細かく設定せずにポン付で使えます。50Aはディップスイッチで回転方向とLEDライトを設定できます。大きいサイズのドローンを作るときは便利ですね。
- 制御プログラムはドローン用に最適化されておりスロットル応答を改善します。
- 色々なドローン用モーターと互換性を持つようソフトウェアを最適化設計。
- 非常にインテリジェントで適応性が高く、タイミングを除くすべての設定がプリセットされているため、使用が非常に簡単になります。
- スロットル信号ケーブルのツイストペア設計は、信号伝送で発生するクロストークを効果的に低減し、飛行全体をより安定させます。
- さまざまなフライトコントローラーと互換性があり、最大 621Hz の信号周波数をサポートします (注: 500Hz を超えるすべてのスロットル信号は非標準信号です)。
- X-Rotor-50A ESC のハイライトLEDポジションライトは、マルチローターに余分なカラーライトを取り付ける手間を省きます。
- XRotor-50A ESC の下部にある 4-in-1 ディップ スイッチは、オン/オフ状態、LED ライトの色、タイミング、およびモーターの回転を制御します。
諸元表も参考までに翻訳転載しておきます。
※Lipoセルとは、使用するLipoバッテリーのセル数です。1S≒4Vなので、2Sなら約8V、6Sなら約24Vのバッテリーで使用できます。
モデル | 定格電流 | ピーク電流 | BEC | Lipoセル | 設定項目 | 重さ | サイズ (L*W*H) |
X-Rotor 10A | 10A | 15A | いいえ | 2~3S | タイミング(高/中) | 6.5g | 36.5×16.4×4.1 |
X-Rotor 20A | 20A | 30A | いいえ | 3~4S | タイミング(高/中) | 14g | 52.4×21.5×7 |
X-Rotor 40A | 40A | 60A | いいえ | 2~6S | タイミング(高/中) | 26g | 68×25×8.7 |
X-Rotor 50A | 50A | 70A | いいえ | 2~6S | タイミング(高/中) | 46g | 48×30×15.5 |
3,各種設定
スロットルキャリブレーション
新しいESCを取り付けるときや別の送受信機に移設したときは、ESCのスロットル範囲を調整する必要があります。これは、送信機からの入力の最大値~最少値をESCの最大~最小と合わせる作業です。
一般なドローンモーター用にのESCをキャリブレーションする場合、モーターの個数だけこの作業を行う必要があります。モーターが4個ならESCも4つ必要なので、4回とも同作業を行います。
ステップ 1: 設定時の配線
下図のように配線します。UBECから受信機には受信機を動かすための5V電源が供給されている必要があります。
ステップ 2: 送信機を用いたスロットル範囲キャリブレーション
- 送信機の電源を入れ、スロットルスティックを一番上の位置に動かします。
- 受信機をバッテリーに接続し、送信機と受信機がしっかりと接続されていることを確認してから、ESC をオンにします。
- モーターが 2 回の短い「ピーピー」音がするので、3 秒以内にスロットル スティックを一番下の位置に動かします。この作業は、必ずプロペラ等は外しておき、できればモーターも固定した状態で行います。
- これでスロットルキャリブレーション完了です。
ステップ 3: ESC プログラミングについて
ESCの反応タイミングを「中」と「高」に変更できます。標準は「中」になっています。スロットル上げるとすぐに反応する機体にするには「高」に設定します。ただしピーキー気味になることもあるので注意が必要です。
タイミングについて
一般的には、低~中タイミングの方がモーターの消費電力が抑えられ、モーターやESCの発熱も少なくなります。タイミングを高くすると、モーターのRPMが増加しますが、消費電力や機器の発熱量も上昇します。
3-A、XRotor-10A、XRotor-20A、XRotor-40A の場合
- 送信機の電源を入れ、スロットルスティックを一番上の位置に動かします。
- 受信機をバッテリーに接続し、送信機と受信機が適切に結合されていることを確認してから、ESC をオンにします。
- モーターは異なるトーンを循環的に鳴らします。
- 音2回「ピーピー」 スロットルキャリブレーションモード
音3回「ピーピーピー」 ESC反応タイミングを「中」に設定
音4回「ピーピーピーピー」 ESC反応タイミングを「高」に設定 - 対応するビープ音が聞こえてから 3 秒以内にスロットル スティックを下の位置に動かせば、そのアイテムのプログラミングは完了です。
- ESCの反応タイミング変更が完了しました
3-B、XRotor-50A ESC の場合
ディップ スイッチ | スイッチ 1 LED点灯 | スイッチ 2 LED色 | スイッチ 3 タイミング | スイッチ 4 モーター回転方向 |
スターテス | ON | 赤 | 高 | CW:時計回り |
OFF | 緑 | 中 | CCW:反時計回り |
通常起動の流れ
- 送信機の電源を入れ、スロットルスティックを下の位置に動かします。
- システムがバッテリーに接続されてから 1 秒後に、モーターは長い「ビーー-」という音を発し、ESC がアームされ、マルチローターの準備が整ったことを示します。
保護システム
起動保護:
ESC は、スロットル値を上げて 2 秒以内にモーターを正常に起動できなかった後、モーターをシャットダウンします。この場合、送信機のスロットル スティックを下の位置に戻し、モーターを再起動する必要があります。(この問題の考えられる原因: ESC とモーター ワイヤ間の接続不良または断線、プロペラがブロックされているなど。)
過負荷保護:
負荷が突然非常に高い値に増加すると、ESC は電源/出力を遮断し、スロットルスティックがニュートラル位置に戻るまで通常の動作に戻りません。また、モーターと ESC が同期していない場合、ESC は自動的に再起動を試みます。スロットル信号損失保護: ESC が 0.25 秒を超える信号損失を検出すると、プロペラまたはローター ブレードの連続高速回転によって引き起こされる可能性のあるさらに大きな損失を回避するために、ESC はすぐに出力を遮断します。そして、通常の信号が正常に受信された後、ESC は対応する出力を再開します。
トラブルシューティング
問題 | 警告音 | 考えられる原因 | 解決 |
ESC がモーターを始動できませんでした。 | 「ピーピーピー…」(モーターのビープ音が速くなります) | スロットルスティックがニュートラル位置にないか、スロットル範囲が狭すぎます。 | スロットルスティックを下の位置に動かすか、スロットル範囲を再調整します。 |
ESC がモーターを始動できませんでした。 | 「ピッ、ピッ、ピッ……」 (時間間隔は1秒) | 受信機のスロットルチャンネルから出力信号がありません。 | 送信機と受信機が適切にバインドされているかどうかを確認します。スロットル ワイヤーがレシーバーのスロットル チャネルに正しく差し込まれているかどうかを確認します。 |
ESC がモーターを始動できませんでした。 | 「ピピピ、ピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピッ」 | スロットルチャンネルの「ノーマル/リバース」方向が正しくありません。 | 送信機ベンダーの説明書を参照して、スロットル チャンネルのノーマル/リバース方向をリセットします。 |
参考動画
英語ですがわかりやすいものをいくつか紹介しておきます